環境

OPERATING EFFICIENTLY LOOKING TO THE FUTURE

サルヴァトーレ フェラガモは、持続可能性を常に開発ポリシーの中心に置いてきました。

当グループは環境を守るために、企業活動による環境への影響を減少させる戦略とイニシアティブを通じて、環境保護と監視に対してポジティブな方法で貢献することを目標としています。

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OUR ENVIRONMENTAL COMMITMENT

フェラガモは、環境への取り組みの一環として、様々な物流プロバイダーとカーボンニュートラル・プロジェクトを介して、製品の配送から発生するすべてのCO2排出量を相殺するパートナーシップを結びました。具体的には、アメリカ合衆国のオンラインストアから購入された商品に関してはUPS社と、そしてヨーロッパのオンラインストアから購入された商品に関してはDHL Express社と提携しています。

フェラガモは2016年より、イタリア国内の設備に対し、CO2排出量報告書に関連したISO 14064認証、環境管理システムを規定するISO 14001認証、そして、より効率の良い持続可能なエネルギーの使用を保証するISO 50001認証を取得しました。

当社は2017年より、透明性とCO2排出量の計算を促進するために、気候変動CDP調査へ自主的に参加しています。フェラガモは2022年、排出量の削減への行動、気候変動に関連するリスクの軽減、低炭素経済の開発が評価されBスコアを獲得しました。2022年のCDP調査に基づき、フェラガモは2022年、CDPサプライヤー・エンゲージメント・リーダーボードに選出されました。これは、気候変動の問題へサプライヤーを関与させる能力に対し、評価を得た企業を称えるランキングです。

サステナブルな移動に関するリサーチも、フェラガモの持続可能性に対するビジョンの一つです。社員の移動方法の適正化を行い、例えばカーシェアリングやカープーリングなど、環境への影響を減少させる行動を特定する作業も実施しています。これに関連し、当社は2021年、コーポレイト・モビリティ・サービスの提供に特化した、BMWグループ傘下のAlphabet社とパートナーシップを結び、CO2排出量削減のために、イタリア国内の社用車両150台以上をプラグインハイブリッドあるいはフルEVカーへ変更しました。

SCIENCE BASED TARGETS

気候変動による損害影響を避けるために必要な脱炭素化基準に従い、持続可能性に関する取り組みを促進するため、サルヴァトーレ フェラガモ グループは、サイエンス・ベースト・ターゲッツ・イニシアティブによって認められた温室効果ガス(GHG)の排出量を削減するための2つの科学的目標を設定しました。

  • 2029年までに、スコープ1、スコープ2のGHG排出量を、2019年に対して42%削減する。
  • 2029年までに、物品とサービスの購入、移動と分配に由来するスコープ3のGHG排出量を、2019年に対し42%削減する。

CDP(国連グローバルコンパクト)、ワールド・リソース・インスティチュート(WRI)、世界自然保護基金(WWF)によって設定されたサイエンス・ベースト・ターゲッツ・イニシアティブは、企業の目標を独自に評価し、サイエンス・ベースト・ターゲットの定義の範疇でベストプラクティスを促進しています。

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生物多様性

Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレ フェラガモ)グループは、生物多様性の保護と促進が、環境責任と常にブランドを特徴づけてきた「メイドインイタリー」の促進に対するアプローチの特徴的な要素であると確信します。 生産活動自体が、本質的に自然資本と接続しそれに依存するという認識の中で、グループは2020年、生物多様性への宣言を通じて、天然資源の保護と促進へさらに取り組むことを決定しました。 宣言は、価値連鎖全体で環境への影響を最小化する戦略の開発とイニシアチブを通じて、環境保護への積極的な貢献を目的とする、生物多様性保護の分野におけるグループの取り組みを正式化します。

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CIRCULAR ECONOMY

当ブランドの循環型経済への取り組みは、あらゆる面から推進されています。循環可能な再生素材のコレクションへの導入、消費後認証素材によるパッケージの使用、古くなった素材のアップサイクルや寄付、そして再生可能なエネルギーの消費を今後数年間にわたり強化していく方針など、様々なアプローチがなされています。

新しい繊維産業を創り出すため、循環型経済の原則で必要とされるコラボレーションとイノベーションを刺激する目的で、フェラガモはここ数年間、このテーマの開発に専念するネットワークとイニシアチブに参加してきました。その一つは、「メイド・イン・イタリー」として国際レベルで名が知られている異なるセクターの企業が参加する、循環経済のためのイタリア・アライアンスです。このアライアンスは、共有、製品の耐用年数の延長化、再生可能なエネルギーと資源の再利用、再活用をベースとしたビジネスモデルの開発を推進します。アライアンスは2020年、優先されるべき行動と有益な実績を特定し、イタリア国内の循環性を推進するための具体的な提案を示すポジション・ペーパーを通じて、循環型経済のテーマを政治課題の中心に据える取り組みを新たにしました。2023年フェラガモは、Monitor for Circular Fashionに参加しました。これは、ファッション業界の大手企業とサプライチェーンのプレーヤーが、SDA Bocconiサステナビリティ・ラボの科学的な貢献により推し進める、マルチ・ステークホルダー・プロジェクトです。Monitorは、循環型ビジネスモデルへの移行に貢献することを目的として、優れた循環型ファッションの実践を拡散し、技術的、管理的、科学的なスキルを向上させます。

認定パッケージ

フェラガモ グループは、責任あるビジネス経営を行なうために、紙とプラスチック素材の消費削減へ特に力を注いでいます。店舗活動に必要とされる紙製パッケージに関して、フェラガモ グループは、森林管理協議会(FSC)が森林の正しい管理と製品のトレーサビリティを証明し、認証する紙素材を優先的に使用しています。FSCのロゴは、製品が持続可能性の原則に基づいて管理される森林に由来する原料から作られていることを保証するものです。フェラガモは、新しいビジョンとクリエイティブな方向性を始動させ、持続可能性の要素をさらに統合した新しいパッケージを導入しました。新しいアイコニックな赤いパッケージは、消費後再生繊維を80%使用したFSC認証の紙素材のみでつくられています。その他のサステナビリティ要素も、新しいパッケージを特徴づけます。ショッピングバッグのハンドルへFSC認証の紙素材を使用し、また、ボックスとショッピングバッグを再生段ボールで補強しています。より持続可能なラグジュアリーを促進し、使い捨てプラスチックの使用を排除するために、当グループは2022年、製品を輸送するためのポリ袋をバイオプラスチックとリサイクルされたあるいはリサイクル可能なプラスチックの代替え素材へ変更することを終え、ラベルを100%ポリエステルの代替え素材へ段階的に変更してきました。さらに、フェラガモのウェアに使用されるハンガーへ消費後再生プラスチック100%を、また、シューズ、バッグ、アクセサリー製品のパッケージに使用されるバッグへ、ウェアに使用されるカバーと同様に、イタリア製コットン100%、カバーのライニングへリサイクルポリエステル100%を使用しています。イノベーティブで環境への影響が少ない素材は、オンラインストアから購入される一部の商品の梱包にも使用されています。フェラガモは2022年より、緩衝材へ紙のパッドを使用し、2021年より、再生率78%のFSC認証段ボール箱を使用しています。

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ISO 14001
すべてのオフィスとイタリア国内のブティックへの認証
ISO 14064
すべてのオフィスとイタリア国内のブティックへの認証
ISO 50001
すべてのオフィスとイタリア国内のブティックへの認証
100%
イタリア国内の再生可能な電気エネルギー

2018年撮影映像

OUR PLACES

環境保護に対するフェラガモ グループの取り組みは、常にその持続可能性を高めていきながら、オフィスの管理と開発へも実践されています。当グループは長年にわたり、環境を管理し尊重する視点から、この取り組みをブティックへも広げつつ、オフィスへの環境に関する主要な認証を取得する措置を講じてきました。さらに、イタリア国内のオフィスに関しては、再生可能エネルギーを100%利用し、エネルギー効率の観点から、オズマンノーロに所在する建物では、ビルディング・マネージメント・システム(BMS)を活用したコンピューター管理システムを用い、機械と電気システムのコントロールとモニタリングを行なっています。イタリア、フレンツェにあるオズマンノーロの社屋は、LEEDプラチナ認証を取得した新しい物流センターのオープニングに代表されるように、いくつかの改築が行われてきました。約8千平米の広さを持つ公園の新設、そして、持続可能性の視点から行われたLEEDプラチナ認証を取得したMビルディングの改築では、新しいマノーヴィア工房と歴史資料館がその中に移築されています。また、持続可能性に関連するイニシアチブへは、フェラガモ ミュージアムも含まれています。活動に関連するCO2排気量の計算を完了し、イタリアで初の環境保護企業ミュージアムとして、国際標準規格ISO 14064認証を取得しています。

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2023年
年次報告書